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設計者のつぶやき | 健幸工房シムラ|自然素材で建てる自由設計の家。青梅市、あきる野市、八王子市、立川市の周辺エリア対応 注文住宅・リノベーション - Part 11

出張版☆家づくり図書館 ~家づくりのバランス~

 

こんにちは!設計士の白岩です。

2016年最初の家づくり図書館は、「家づくりのバランス」です。

家づくりには、大きく2つのバランスが大事だと考えています。

 

一つは、デザインのバランス

もう一つは、コストのバランス

 

デザインバランスはどちらかというと私たち設計士の課題ですので、今回は皆さんに関わりの大きい、コストバランスについてお話ししたいと思います。

 

最近、尊敬する大先輩が設計した戸建住宅が中古で売りに出されました。
販売価格から予想すると、建物の坪単価は130万円ほどかと思います。
築四年の中古でさえ。。

 

確かに素晴らしい仕事です。
細部にもとことんこだわり、長い期間かけて丁寧に丁寧に造り込まれている。全てが勉強になります。
私も社会に出て、初めはそういう家づくりをしている設計事務所に勤めました。

 

しかしある時ふと気付きました。
この建物、自分じゃ買えないな。。
という事は、自分の周りの友達やいわゆる世間一般の多くの人は買えないなと。

 

自分は一部のお金持ちのための家を造りたいのか。
仮にそうだとしても、果たしてそのお客さんはどこまで望んでいたのだろうと。。

 

確かに良いものは良いものとして価値があるし、その考えは素晴らしいです。
でも住む人が望んでなかったら、、それは設計者のエゴであり良い建築作品かも知れないけれど、良い家ではないなと。

 

それ以来、私のスタンスとしては自分でも手が届く、世間一般の人々の手に届く価格をまずベースにしました。
その上で、どこまで質を高められるかが自分が勝負していく土俵だなと。
お金がかかっても良いから全てに高い質を求める方にはそうすれば良いだけの事です。
ベースを最初からその位置、世の中のベースから外れた所に置くのは、家を設計する建築家の姿勢としては違うんじゃないかと思ったんです。

 

なので今は、コストバランスという事を大切にしてご提案しています。

 

例えば、

 

リビングはスッキリきれいに造りたいのでLEDのダウンライト。家の中心で家族でリラックスしたい空間なので、場合によっては奮発して間接照明にして調光までできるようにしてみたり。
玄関は防犯や防虫、毎日の使い勝手を考えLEDの人感センサー付き。
でも、納戸やウォークインクローゼットは100円ショップの裸電球でも充分。(できればLEDの裸電球をオススメしますが)

 

和室の造作やリビングの魅せる柱や梁などは、木目や色合い質感など、見た目にも美しい材を選びますが、
収納の中や階段の裏など、目に付かない場所は節があってザラザラした見た目は悪い材料でも別に構わない。

 

など。

 

ただ、注意して頂きたいのは、見た目が悪いのと素材が悪いのは全く違います。

 

形も悪く土が付いた野菜。けれど無農薬で採れたての新鮮な野菜。

 

と、

 

形も整っていてきれいにパックされた、農薬漬けの野菜。

 

”野菜として”良いのはどちらでしょうか。という事と似ていると思います。

 

「本質はどこにあるか」という事ですよね。

 

木材であれば、まずは強度。家を支える最も大切な骨ですから強度がなくては話になりません。

 

そして、耐久性。これも強度の延長ですが、長く持ってくれるかどうか。

 

それには、木材が生きて呼吸しているかという素材の面と、その素材を殺さない使い方をしているかという施工の面が重要になってきます。

 

いずれにせよ、私たちは表面だけ取り繕った家づくりではなく、天井の裏まで、壁の中まで、床の下まで、もちろん表面に現れるデザインまで。

 

材料やデザインを適材適所で柔軟に使い分け、コストバランスを考えた、本質的な家づくりを今年もご提案していきたいと思います。

 

 

余談ですが、、、

昨日は休日だったのでお昼にパスタを作りました。

ウチはまだ子供がいませんので妻と二人暮らしなのですが、パスタを適当にゆでたら4人家族分くらい作ってしまいました。。。

責任とって私だけ夕飯もパスタですww

コストとかバランスとか偉そうに言ってスミマセンでしたm(_ _)m

 

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出張版☆家づくり図書館 ~家って~

こんにちは、設計士の白岩です。

今年も残すところあと3日ですね。

今年最後の家づくり図書館になると思うので、今回は上っ面ではなく家の存在そのものについて少しお話したいと思います。

家とは何か。

私たち設計者にとって、家づくりに携わる全ての人にとって永遠のテーマです。

良い家って何だろう。どうすれば良い家が出来るのだろう。家ってそもそも何だろう。。

 

家とは物ではなく環境です。

同じ物はありません。

まずは、頭で数社に絞って下さい。金額も含めて。

それができれば、その数社は「物としての家」ではどこも一緒です。

色んな数字や性能をそれ以上比べても時間の無駄です。

 

なぜなら、性能を表す数値とはある一定レベル以上の仕様と施工能力があれば誰が造っても、どんな材料でも、
同じような高い数値が出せるからです。
所詮は計算で導く数字です。それは、自分の夢の空間を実現する手段の一つであって目的ではないはずです。

 

なので最後は「心」で決めて下さい。

 

単純に、好きかどうか。

 

単純に、気分が良いかどうか。

 

それだけです。しかし、それが唯一絶対的な判断の尺度だと思うのです。

 

何かの項目で比べはじめると、全ての物事はある一方の視点ではメリット、しかし違うもう一方の視点ではデメリットと二面性が必ずあります。必ずです。

黒くて白い家や、丸くて四角い家とか、そんなトンチみたいな家はないからです。

 

家づくりに正解はありません。しかし、正義はあります。

 

皆さんの正義は皆さんの心の中にしかありません。

多くの人にとって人生で1度の家づくり。

これから死ぬまで暮らす環境づくり。

たくさん悩んで、たくさん比較して、

ただ、最後は頭ではなく心で決めて判断してみて下さい。

 

ただ真っ直ぐに。ただ真っ直ぐに。

 

きっと「ただ、好き」な家が出来上がります☆

きっとその家があなたを「ただ、幸せ」にしてくれる家です。

 

幸せは数字では決まらないから。

 

私はそう信じ、今でも建築設計を続けています。

 

私にとっての初心の言葉。
住宅の神様とまで呼ばれた、尊敬する方の言葉です。

 

「建築家として、もっともうれしいときは、建築ができ、そこへ人が入って、そこでいい生活がおこなわれているのを見ることである。日暮れどき、一軒の家の前を通ったとき、家の中に明るい灯がついて、一家の楽しそうな生活が感じられるとしたら、それが建築家にとっては、もっともうれしいときなのではあるまいか」故・吉村順三

 

どうか、来年も皆さんの元へ幸せな家が届きますように。

 

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出張版☆家づくり図書館~住宅会社の選び方~

こんにちは!設計士の白岩です。

今回の家づくり図書館はズバリ!「住宅会社の選び方」です。

 

自分の首も絞めかねない恐ろしいテーマです。。が、これもまた相談会などで必ずといって言いほど質問される内容ですのでぶっちゃけちゃいます!!

 

前回の「間取り」についてが、家づくりをはじめた人から受ける質問ナンバー1だとすれば、このテーマは、これから家づくりを考えている人からの質問ナンバー1です。

 

さて、今までもたくさんこのテーマで文章を書いてきましたが、、、

もし途中で自分びいきになっていたら、そこで読むのを止めて下さいね。笑

ニュートラルな内容でなければ全く参考になりませんから。

 

でも実は私、このテーマすごく得意なんです( ̄- ̄)v

なぜかと言いますと、私も皆さんと同じだったからです。

皆さんが、自分の家を造ってもらう人や会社をどこにすれば良いか悩むのと同じように、私も就職活動の時に、自分がどこで家づくりを学んでいけばよいかものすごく悩んだからです。

私の場合は悩み過ぎて、設計事務所でバイトしながら約2年かけて全国の設計事務所と建設会社と工務店とハウスメーカーを約800社調べました。

もはやマニアックな趣味ですね。笑

 

その内の1/10、80社くらいは実際に面接に行きました。

さらに、10年間かけてその内の10社で実際に働きました。

一通りしっかり学ぶために3年以上在籍した所もあれば、実際に体験するためだけに半年だけ入社させて頂いた所、3ヶ月でケンカ別れした所や逆に1年だけと決めていたけれどもう1年働かせて下さいとお願いした所、、、様々です。

 

周りの大人たちからはずいぶん心配されました。笑

親は自由にさせてくれてましたが、気苦労かけていたと思います。

このやり方が良いとは思いませんし、学生には決して真似するなと言っていますが、この経験は今の私にとっては他に替えようがないほどの財産です。

熱意だけは伝わったおかげで職には困らなかったし、今でもたくさん声をかけて頂けます。情報も広くたくさん入ってきます。

 

それらの実体験と情報網からの白岩流「住宅会社の選び方」です。

参考になる所だけ参考にして下さい。

 

①自社のメリットばかり言う会社、他社のデメリットばかり言う会社、は間違いなくダメです。

どんな会社、どんな家づくりにも必ずメリットとデメリットがあります。必ずです。もしも、全てのメリットしかない夢のような会社があるとしたら、世の中にその会社だけあれば良い事になります。
メリット・デメリットを正しく伝え、商品を売り込むのではなく、一緒に「私の場合の優先順位」を同じ目線で考えてくれ、家づくりの「相談にのってくれる」スタンスの会社を選びましょう。

 

②営業マンは人柄と資金計画力

営業担当者はいかに親身になってくれるかと、しっかりとした資金計画の知識があるかどうかが全てです。建築の事は全くわからなくても良いです。
中途半端に分かっていても何の役にもたちません。設計するのは設計士だし、工事を指揮するのは現場監督です。
ハウスメーカーなど大手には一級建築士の肩書を持った営業マンがたくさん居ますが、みんな受験勉強のように一時だけ試験のための勉強をし、信頼を得るためにとりあえず資格を取った人ばかりです。その中で実際に設計の経験がある人などほとんどいませんし、ましてや受賞歴やコンペでの入賞歴などの実績のある人など皆無です。
一級建築士に求められる本来の能力があればそもそも営業ではなく設計を仕事にしていますので。

 

③設計士は要望を汲み取る力と提案力

良い設計士の定義は、聞く力と提案する力に尽きます。
何でもかんでも「はい、分かりました」と言う設計士と、何でもかんでも「どうしますか?」と聞いてくる設計士には注意して下さい。後で出来上がったのがイメージ通りでなかったり、使い勝手が悪かったとしても、「お客さんが言った通りにやりました」と言われて何の対処もしてもらえません。
逆に、こちらの話もロクに聞かず、要望を汲もうともせず、自分の理論を押し付けてくる設計士も要注意です。私の家ではなく、その人の作品が出来上がってしまいます。売名のためのダシに使われて悔しい思いをしてしまいます。

 

④施工者は結果が全て

施工者は実際の「物」をつくる仕事ですから、結果が全てです。施工者をお客さんが直接選ぶことはまず無いですが、過去の事例や工事中の現場の状態を注意深く見て下さい。
多少態度が悪く、ぶっきらぼうだとしても、良い物を造ってればそれは結果的に良い施工者です。愛想が良くても技術力が全然無ければ施工者という職種としては本末転倒です。
無愛想でもうまいラーメン屋みたいなもんですね。笑

 

「家」として適した造り方の比較や、それぞれの会社の規模や形態ごとでの考え方の違いなど、まだまだたくさんネタはありますが、すみません。今回はこの辺で。

続きはパート2を近々書きまーす☆

 

 

出張版☆家づくり図書館~間取りのヒミツ~

こんにちは、設計士の白岩です。

 

前回のスケールに続き、設計士の七つ道具の一つ「トレペ」をご紹介しながら、「良い間取り」のヒミツを業界の裏話付きでお教えしちゃいます☆

 

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写真ではちょっとわかりづらいでしょうか。。

この透明の紙が「トレーシングペーパー」通称「トレペ」です。

 

私たちは設計図の検討に使いますが、皆さんも子供の頃「写し紙」としてアニメのキャラクターなどを描くのに使った経験がある方も多いと思います。

私たちは設計の依頼を受けるとまずは敷地を見に行き、陽の入り方、風の流れ、周囲の家の位置、見晴らし、道路の幅などを確認します。

そして敷地の図面と周囲の情報を正確に描いたら勝負開始です。

その敷地図の上にこの紙を重ね、あーでもないこーでもないと間取りを描いては重ね、描いては重ね、、、、を繰り返していきます。

 

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その結果がこれ。

もはや、どれが正解か分かるのは世界で私だけです。笑

 

設計事務所での修業時代、一つの依頼に対し1000枚図面を描けと無茶ぶりをされました。。。

素直だった私は真面目にがんばりましたが500枚くらいが限界で、頭にきて半分コピーして提出しました。笑

その時の師匠のセリフは「お、500枚もいったの?」でした。。。チクショー!!!

師匠の悪口はいくらでもあります!

模型を造れば甘いとか言われて目の前でぐちゃぐちゃに踏みつぶされ。

間違った図面を描いたら床にジュータンのようなロールの紙を広げられ、徹夜で1/1の原寸図を描かされたり。。

建築家ってひょろっとしてて貧弱な文科系に見える方が多いですが、実はかなりの体育会系です。。

でも多分、そういうドSな仕打ちを乗り越えないと日本の頂点はとても見えてこないのだと、耐え切れず脱落していった同期の仲間たちを見ていると実感します。

思い出してイライラしてきたので、余談はこれくらいにして。笑

 

 

ちなみに、このマス目が入った方眼紙も便利で良く使われるのですが、私はこれを使って設計していたら師匠にその場で破かれました。。。

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なぜかわかりますか?

 

この方眼紙は9.1ミリのマス目の物もちゃんとあって、1/100の図面を描く時にそれを使うとちょうど2マスで1畳分になります。とても設計しやすいです。

そのままなぞってパズルのように組み合わせていけば間取りが出来上がるのですから。

でも、それが業界のダメな通例だったのです。

 

実例でお見せします。

アートハウス01

これはマス目に従って描いた個室です。

自然と1マスの倍数で部屋が出来ていきます。この場合6帖の個室が出来上がりました。

 

ではこちらもご覧ください。

アートハウス02

 

先ほどの個室と全く同じ大きさの、ベット・机・本棚・押入れが入って4.7帖です。

その差、1.3帖。

金額にして、45万5千円といったところです。

二部屋もあればあっという間に差額100万円です。。

これが家全体になったらいったい何百万円になるのか。。。

 

図面を破いた後の師匠のセリフは、

「おまえが手抜きしてなぞったその線に、お客さんがいったいいくら払う事になるのか分かってんのか?」

でした。

 

 

最後に業界の裏話を少し。

私がある大手ハウスメーカーで商品開発のお手伝いをしていた時、あるシリーズ商品の間取りの開発を頼まれました。CMでもガンガンやっている、とても名前は出せない超有名な商品です。

私がマス目は使わずにミリ単位で丁寧な経済設計をしていると、上司の設計部長からこう言われました。

「白岩君、グリッドプランにしてくれるかな」

グリットプランとは、先ほどの910ミリのマス目の倍数で描いていく間取りの事です。

私は自分の設計理念に基づき、反抗しました。笑

それから言い合う事、小1時間。

生意気な若造にかなり頭にきていたようで、上司がついに本音を叫びました。

「いいから言う通りにやれ!いちいち住み手に合わせていたら手間がかかるんだ!家なんて出来たら出来たでそれに合わせて住むもんだ!ミリ単位で細かい設計したってどうせ素人にはわからん!」

周りはシーンとし、私はポカーンとした後、上司の胸ぐらを掴んで周りに抑えられ、

「こんなクソ会社二度と来ねぇ!!」

と言って私はその場で辞めました。笑

 

その人は今もいるのかは分かりませんが、もちろんそんな人ばかりではありませんし、グリットプランにもメリットはあります。

910ミリというグリットサイズは、尺貫法という東南アジアでは広く使用されている日本古来の寸法単位です。

アメリカからメートル法が入ってくるまでは、建築に限らず日常のあらゆる長さの単位は尺貫法でした。

その尺貫法で910ミリは3尺という単位で表され、木造建築業界では木材のサイズや壁材、床材など家を造るための様々な材料が未だにこの尺貫法のサイズで造られているため、その倍数で設計すれば材料に無駄が出ないのです。

 

どんな物事にも必ずメリットとデメリットが存在します。

要はバランス。使い分けですよね。

そしてその使い分けのための判断基準は、誰が何と言おうと私は、

「住む人にとって、この場合に、どの選択が最善か」

だと恩師に教わりましたし、これからもその信念を貫き、次の世代に伝えていくつもりです。

師が私にそうしてくれたように。

 

 

 

 

出張版☆家づくり図書館~快適さのヒミツ~

こんにちは。設計士の白岩です。
今日は設計士の七つ道具の一つ「スケール」をご紹介しながら、家の「快適さ」についてひも解いて行きたいと思います。

 

 

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このスケールという道具は皆さんもご存知だと思いますが、物の寸法を測る道具です。

家というのは、「寸法」で出来ていると言っても過言ではありません。

家の面積も、屋根の高さも、窓の大きさも、柱の長さも階段の段数も。。
全て寸法の組み合わせ、積み重ねで出来ています。

 

シムラでは毎週木曜日のお昼に建設部会議というのがあります。
白熱する時は3時間以上にもなってしまうこの会議でも、自然と議題の多くはこの「寸法」についてになります。

 

例えば、引き戸と壁の間が10mmでは広すぎてすき間風や光が漏れる。
かといって3mmでは扉が壁と摺れていずれ動かなくなる。
5mmでも巾木とこすれてしまうから、では7mmにしましょう。

 

トイレの上に付ける棚は、180cmの位置だとちょっと高すぎて使いづらいから、160cmにしましょう。
でも高さが160cmの位置で、棚の奥行きが45cmもあるとトイレから立ち上がった時に頭をぶつけてしまうから、160cmの位置ならば奥行は30cm程度にしましょう。それでも十分トイレットペーパーは置けますしね。

などなど。

 

建設部には、設計-施工-アフターメンテナンス の各専門家が居り、
計画(設計)-実践(施工)-検証(メンテナンス)を繰り返し、共有しながら寸法のブラッシュアップを繰り返します。
その積み重ねが、より良い家づくりの根幹になります。

 

建築学科の学生の頃あちこちに見学に行く際に、サイフは忘れても良いからスケールだけは絶対に忘れるなよ!とよく言われました。
サイフ忘れれば歩いて帰れば良いけど、スケール忘れたら行った意味が無くなるからと。(笑)

そして気になった所があったらとにかく寸法を測れと教わりました。

 

この階段登りやすいなと思ったら、高さと幅と奥行きを。
この手摺り掴みやすいなと思ったら、床からの高さと手摺りの直径を。
落ち着く部屋だなぁと感じたら、その部屋の天井高さを。
カッコいい形を見つけたら、そのたて×よこ×高さを。

 

そうやって、登りやすい階段や、気持ちの良い窓や、心が落ち着く天井の高さなどを身に付けていきました。
ちなみに、一度すごく見たかった建物を見に行った際にスケールを忘れて依頼、キーホルダー型のスケールを鍵に付けるようになりました。
鍵は絶対忘れませんからね。笑

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実際に設計の仕事をやるようになった今でも、日々この寸法の検討の繰り返しです。
学生の頃は寸法を検討する事、寸法に悩む事は己の勉強でした。
実際の皆さんの家を設計している今では、寸法を検討する事、寸法に悩む事は「丁寧な家づくり」という事だと感じています。

 

一つ一つの寸法を大切にする事は、家づくりを大切にする事です。
一つ一つの寸法に真剣になる事は、家づくりに真剣になる事です。

 

その一つ一つの積み重ねで、快適な家が出来上がります。
家は様々な寸法の積み重ねであり、一つ一つの部分の集合が家です。

 

また今日も、相棒のスケールと家づくりチームのメンバーと一緒に寸法と真剣勝負したいと思います。
私たちシムラの家づくり、一つ一つの丁寧な気持ちの積み重ねにもぜひご注目下さいね☆

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