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出張版☆家づくりカフェ06~風のデザイン~

こんにちは!空間クリエイターの白岩です。

 

東京は昨日の午後くらいから一気に冷え込んで来ましたね。北風が身に沁みます。。。

 

という事で、(ちょっと強引ですが。。) 今日ののテーマは「」です。

 

いつの世も、家の快適性の重要なポイントは「」と「」ですよね。

 

でも子供なんかに「風って何?」って聞かれると以外と説明が難しくないですか?笑

 

風を辞書で引いてみると、「空気が広い範囲を流れ動く現象」とか「人間に知覚される程度の速さを持った空気の流れ」とかって書いてあります。

 

さすが辞書、お固い!まるで、公共建築物の設計要綱のようです。笑

 

子供にも分かるように言えば、ようは「空気の流れ」ですよね。

 

風には大きく分けて、小さい風、中くらいの風、大きな風、の3つがあります。

 

それぞれを簡単に説明しますと、

 

①小さな風   : ちょっとした温度差や気圧差が生み出す風。

すきま風、換気扇やクーラーで生じる風、など

 

②中くらいの風 : 私たちが通常「風」と呼んでいるのはこの分類です。

季節風(夏の南東風や冬の北西風)、海風陸風(昼は海から陸へ、夜は陸から海へふく風)、谷風山風(昼は谷から山へ、夜は山から谷へふく風)

 

③大きな風   : 地球規模でふく風

偏西風(地球の中緯度付近を西方向へふいている風)、貿易風(赤道付近を東方向へふいている風)

 

家や建築物の設計に最も関わるのは②の「中くらいの風」ではあるのですが、この風はあくまで日本地図レベルでの話。

 

私たちの生活レベルで考えると、この風の流れをビルや家などの建築物や木々が変化させます。

 

そのため、私たち設計者はまずこの中くらいの風を意識しつつ、実際の「その場所特有の風の流れ」を掴みたいがために、「実際の計画地を見てからでないとご提案はできません」などとちょっぴり生意気な事を言います。笑

 

でも、本当に敷地ごとに変わるんです。どうかご理解下さいませ。m(_ _)m

 

以前、東京駅前にある丸の内ビルディングの計画に参加していた時はスーパーコンピューターによる綿密な気流解析シュミレーションをしました。

 

あれだけの構造物が連立していますから、皆さんもご経験あるかも知れませんが、ビル風がものすごいんですね。

 

下手するとそのビルが建ってしまったがために年中台風状態になりかねないわけです。

 

まあ、そんなことは何百億円のプロジェクトだからできるわけで、一般の住宅ではとてもできません。(する必要もありません)

 

その代わり、住宅には住宅規模の風の計り方がちゃんとあるんですね。

 

これは、私がよく愛用している風向と風速が計れるアイテムです。
img_2546

 

一般的な風速計は風の速度しか測れないのですが、これはスマートフォンに設置しアプリで測定できるため、スマホのコンパス機能を使って「風の方位」もかなり正確に測れるスグレモノです☆

 

昔は、バカでかい鳥の形をした風向器を持ち歩かされ、いちいち組み立てて、くるくる回り始めるのを待って、それの下に紙を敷いて、コンパスを置いて、垂直器を立てて、アナログすぎて所詮正確じゃない風向きを何度も何度も記録させられて、平均値を取って、、みたいな事を”やらされて”ましたから、もうスマホ様様です。笑

 

そんなこんなで、「現代技術」を利用する事で、陽や風など昔も今も変わらない「原理原則」をより有効に皆さんへお届けできるわけですね。

 

これも「温故知新」です。

 

目に見えやすい大工技術などだけでなく、設計技術や空間デザインにも「温故知新」はしっかりとあるわけです。

 

「温故知新の設計・デザイン」

 

大切にしていきたいと思います☆

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