ブログ&コラム

2026.3.10

はじめての左官。笑いと緊張の“壁づくり” |ワークショップレポート

寝室の一面を、ご夫婦の手で。

左官ワークショップを開催しました

建築中のA様邸にて、左官塗りのワークショップを行いました。

今回仕上げていただくのは、寝室の壁の一面。

シムラのWEBサイトやSNSをご覧になり、「ぜひやってみたい」と楽しみにされていたそうです。

左官体験は、お二人とも今回が初めて。

使用したのは、調湿・脱臭・抗菌効果に優れた左官材「ダイアトーマス」。

約7000万年前の海藻(ケルザイム)を主成分とする、天然成分主体の機能性塗り壁材です。

住まいの空気環境を整えながら、素材そのものの質感も楽しめるのが特長。

ご指導いただいたのは、いつもお世話になっている小林左官さん。

「仕上げの流行りってあるんですか?」

A様からの素朴なご質問に、小林さんはコテを動かしながら実演。

「シムラさんでよくやるのは、ウェーブやラフ仕上げですね。こうやると、こんなふうに波模様になります」

手元は軽やかですが、実際にやってみると想像以上に難しいもの。

ダイアトーマスの基本的な塗り方は「ベネチアンウェーブ」。

「きっちり塗るより、ごまかせますよ」と冗談交じりに笑いながら、コツを伝えてくださいます。

パターン付けには、少し反りのあるコテが有効とのこと。道具もまた、仕上がりを左右する重要な要素です。

はじめは悪戦苦闘。でも…

奥様「どうしよう、模様が作れない!」

ご主人「模様どころか、平らにするのも精一杯だよ」

最初は戸惑いながらのスタートでしたが、少しずつ手の動きが安定してきます。

左官は厚く塗りすぎると乾燥時に収縮し、割れの原因になります。

適切な厚みを見極めながら、時間との勝負で仕上げていきます。

「伸ばすときは、思っているより力を入れて大丈夫。弱いとコテが材料に負けてしまうんです」

乾き具合を見ながら、小林さんが細部をさりげなくフォロー。

職人の視点と、ご夫婦の感覚が交差しながら、壁が少しずつ表情を持ち始めました。

一度塗りの“一発勝負”

ダイアトーマスは、漆喰のような二度塗りではなく基本的には一度塗り仕上げ。

つまり、その場で完成形を描いていきます。

(※一部の仕上げ方によっては下塗りが必要な場合もあります)

「模様はいつ付けるんですか?」というご主人の問いに、

「つけない……いや、今つけるんです!」と小林さん。

“今この瞬間”が仕上がりを決める緊張感。

「一発勝負、緊張しますね…!」と笑いながらも、真剣な表情でコテを動かされていました。

奥様は大小のコテを試しながら、大きいコテの方が扱いやすいと発見。

「滑りが違いますね。端を浮かせる感覚がわかりやすい」

慣れてくるとスピードも上がり、ご主人が「あなた、うまいねぇ。こっちもやってくれる?」と感心される場面も。

最後は脚立に乗って、お二人で高い部分まで軽やかに仕上げてくださいました。

さりげなく刻んだ、手形の思い出

設計の市丸から「手形をつけますか?」とご提案。

最初は

「夜中に起きて手形があったら怖くない?」

と笑っていらっしゃいましたが、目立たない端にそっと刻むことに。

しっかりと押さえたお二人の手形。

この家で重ねていく時間とともに、きっと特別な意味を持つはず。

モダンな陰影が、寝室に奥行きを

仕上がった壁は、程よいグレー。

白い壁とのコントラストが際立ち、空間に奥行きをもたらします。

のびのびと描かれたウェーブの陰影が、光の当たり方によってさまざまな表情を生み出す、

唯一無二の仕上がりとなりました。

最後はしっかりと手を洗い、記念撮影。

終始朗らかなA様ご夫妻。楽しいひとときをありがとうございました。

こちらのお住まいは、5月に見学会を開催予定です。

ご夫婦の想いが込められた左官壁を、ぜひ現地でご体感ください。

 

家づくりワークショップ

健幸⼯房シムラは、建主様に6つの家づくりワークショップをご⽤意しています。
⾃分で家をつくるワクワクする体験や、職⼈の仕事や技を知る経験とともに、
「⾃分たちにしかつくれない家」が出来上がる。そんな素敵なワークショップです。

出来上がりを待つだけなんて、もったいない!
さあ⼀緒に、世界に⼀つだけの家づくりを楽しみましょう。

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