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設計者のつぶやき | 健幸工房シムラ|自然素材で建てる自由設計の家。青梅市、あきる野市、八王子市、立川市の周辺エリア対応 注文住宅・リノベーション - Part 4

出張版☆家づくりカフェ10~家の価値~

 

こんにちは!白岩です。

 

昨日は火曜日でしたね。今話題の「逃げ恥」に私もハマってます。

 
時代の価値観をすごく的確に捉えていてこの脚本の人は天才だなーっなんてブツブツ分析してます。カミさんにこざかしいって言われそう。笑

 

 

さて、今日のテーマは「価値観」です。

 
よく、家の「資産価値」とか転売の際の「性能評価」なんて言葉が出て来ます。

 
私も自邸を設計するとしたら、将来的に転売したりAirBnBや賃貸で人に貸し出せる「価値のある家」にしようと思っています。

 
世界を旅しながら建築のデザインや空間のプロデュースをしたいと考えているし、老後はオーストラリアに移住しようかなんてカミさんと本気で話しています。

 
子供に託すにせよ、誰かに売るにせよ、貸し出すにせよ、資産価値があるに越した事はないし、客観的評価が高い家という事は、品質の高い家という事になると思います。

 

先日、ある建築家の先生による設計の住宅が売りに出されました。

 
私も学生の頃から尊敬する、素晴らしい間取りとデザインをする方です。

 
インターネットで告知した所、あっと言う間に売れたそうです。しかも新築時を上回る価格で。

もう30年以上も前の家です。

 
当然、耐震性や断熱性といった性能も、キッチンなどの設備機器も30年前の物です。

 
それがあっという間に、しかも満額以上で売れた。

 
某大手不動産会社の友人は目が点になっていました。

 

 

毎年何百棟もの建売り住宅や大手ハウスメーカーの家をやり取りしている彼ですが、資産価値が30年後も変わらない、ましてや新築時よりも上がるなど業界の常識外だと言っていました。

 

違う業界の話だと割り切らなければ、今自分がやっている事が詐欺に思えてくると。苦笑

 
それもそのはず。現在の日本の家の大半は、新築時がMAXであとは価値が下がっていくのみです。

 

私も某大手ハウスメーカーで商品開発のお手伝いをしていた時、「今売れるデザイン、流行るデザインを考えて欲しい」とよく言われていました。

 

5年後の事はその時にまたリモデルすれば良いからと。

 

まさに「物販」の考え方ですね。

 

売り捨て、売りっ放し、売り手優先、利己主義の典型です。

 

当然考え方が合わなくてすぐに辞めましたけど。笑
どんな物でもそうですが、今この時最新の技術や設備で建てても、10年20年経てば必ず「古い物」になります。

 
このロジック、分かりますか?

 
最新の「物」は年月が経って価値が上がる事はありません。だって、もっと最新の物が半年後には出るんですもん。

 
今現在、最新最高の性能でも、2~3年も経てばBランクになってしまうほど「物」の進化は日進月歩です。

 
「最新という価値観」で建てた時点ですでに、その先には下り坂しかないコースのスタートラインに立ってしまっているんです。

 

 

では、30年経っても満額以上で売れた家の「価値」とは何だったのでしょう?

 
それは3つ。

 

「住み心地(間取り)」「デザイン」「素材」です。

 

 

「住み心地(間取り)」

価値UP     ・・ 造りやすさではなく使いやすさを重視された、可変性のある(変化する)間取り

価値DOWN ・・ 廊下が多くあったり、とりあえず部屋を多くして〇LDK!と言っとけば良いやという何も考えてない、何軒も使いまわされている建売り的な間取り

 

 

「デザイン」

価値UP   ・・ 歴史的建物やアートのように、今も昔も変わらない、人間の共通美意識からのデザイン

価値DOWN  ・・ 力のあるハウスメーカーなど一部の人たちが儲けるための仕組まれた流行りのデザイン

 

 

「素材」 

価値UP   ・・ 経年美化していく自然素材(無垢の床、しっくいなど)

価値DOWN ・・ 経年劣化していく化学建材(合板フローリング、ビニールクロスなど)

 
つまり、根本的な価値と言いますか、比べる事のできない価値です。

 
なので、たとえ間取りやデザインに重きをおいていても「流行りの間取り」や「流行りのデザイン」ではダメです。

 
その流行り自体、大手メーカーや広告代理店の販売戦略によるものですから。「物」的考え方。つまり「商品」としての家です。

 
いつの世も変わらない原理原則、人間としての根源的な快適性や美意識に響くものでなければ。

 
「人にとっての住み心地」や「感性で心から良いと思われるデザイン」でなければ価値は持続しません。

 
確かに、「流行りの家」や「よく売れている家」は、多数派です。テレビや雑誌でたくさん宣伝されているほうがたくさんの人の目に留まり、「よく知られる家」「よく見る家」になります。

 
多数決で色んな事を決める教育を受けてきた私たち日本人は、なんとなくみんなが良いという物に安心感を覚えるし、価値があるような気がしてしまいます。

 
でも、、、

 
その家500万円なら買いますっていう人が100人居ても、家は1つしかありません。結果、その家の資産価値は500万円です。

 
でも、3000万円で売って欲しいっていう人が1人でも居れば、その家の資産価値は3000万円です。

 
昔は「大手企業」の看板がなければそもそも人に知られる事がない時代でしたが、今は個人でもテレビCMと同等、いやそれをはるかに上回る発信が出来る時代です。それもタダで。

 
インターネット、SNSで一瞬で日本中どころか世界中に知ってもらえる時代です。

 
「誰かのために丁寧に考えられ、誠実につくられた家」であれば、その価値をまっすぐ発信する事ができれば、それに価値を感じてくれる「一人」に辿りつける可能性を自ら高められる時代です。

 
そしてその一人は値切ったり「価格比較」で家を探している人ではなく、「価値」で家を探している人です。

 
転売する時に私たちが出逢うべき人は後者の人です。

 
〇〇ハウスの看板でたとえ1000人にPRできても価値は無い、むしろ価格比較のステージに最初からのる事になってしまいマイナス効果になる時代です。

 
せっかく建てるなら。どうせ建てるなら。資産価値が高まる家を一緒に目指しましょう(^▽^)/

出張版☆家づくりカフェ09~光のデザイン~

こんにちは!白岩です。
今日は私の本職である「デザイン」についてお話ししようと思います。

 

これは、私が一番好きな建築です。

 

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Wikipediaより引用

 

安藤忠雄さん設計の、茨木春日丘教会。通称「光の教会」と呼ばれ、世界的に有名な建築物です。
余談ですが、私を良く知る人には以外だと言われます。
昔、さんざん生意気言って怒られた人ですから。あなたの家には住みたくない!とか言って。笑
そのエピソードはここではあまり書けないので、聞きたい方は月イチで開催している家づくりカフェにお越しください。笑

話を戻して。何がすごいのかと言いますと、教会のシンボル「十字架」です。
世界中の建築家たちが教会を設計する際、教会のメイン空間である、十字架を掲げた礼拝堂をいかに素晴らしい空間にするかを考え、競い合います。家で言えばリビングですね。
皆が、いかにこの十字架を最上の素材や新しい技術、デザインで他にはないものにしようとしている時に、安藤さんはただ単にコンクリートの壁に十字のスリットを入れ、光で十字架を創りました。
私は学生の頃この建築を知った時に全身に電流が走ったような衝撃を受けました。
後から知ればなんだそんな事かなんて思えるデザインかも知れませんが、それは後付けだから言える話。
この時ゼロからこのデザインを発想できたのは世界で安藤さんただ一人です。
そういう事はたくさんありますよね。
フェイスブックやアマゾンのビジネス形態もそうだと思います。
物でもビジネスでも、ゼロから想像する創始者というのがいかに難しく、いかにものすごい発想力なのかということですね。
まさに「デザイン」です。
安藤さんの光の十字架で分かるように、デザインとは決してお金をかける事ではありません。
デザイナーというと華やかでゴージャスというイメージがあるようなので、皆さん「デザイン」してもらえばもらうほどお金がかかると思われているようですが、逆です。
デザインの本質とは、何かを足し算していく事ではありません。
むしろ引き算です。無駄を削ぎ落とし、本当に必要な要素を抽出し、それが最大限に活きる方法を、経験、知恵、創造力などを総動員して導き出す作業。
もし、予算が不必要に上がっていくデザインをしているデザイナーや設計士が居たとしたらそれはニセモノです。断言します。
なぜなら、実際に私が設計競技やデザインコンペで勝ってきた人たちが足し算のデザインをする人たちで、負けてきた人たちが引き算のデザインをする人たちだからです。笑
そんなお金があるのなら、それはぜひ「素材」に使って下さい。
質の良い食材がある程度高価な金額するように、家を構成する素材もまた良質なものはある程度高価になります。
でも、ここにお金を使わなかったら他の部分にいくらお金を使っても無駄だと思います。
料理同様、素材は全てのベース。根本ですから。
それに対し、デザインは工夫です。
例えば、
皆さんは窓が多いほど家の中が明るいと思っていませんか?
あるいは、窓が多いほど風通しが良いと思っていませんか?
だとすれば、かなりお金を無駄使いしてしまっているかも知れません。
家の明るさや風通しを決めるのは、窓のサイズ、形、位置、バランスです。

【家に入る光について】
例えば皆さんご存知のように、陽の光というのは方角と時間によって角度が変わります。
東は早朝から午前中に低い角度から光が差します。色温度は高い(白色寄りの光)です。
南はお昼前から夕方前まで最も長い時間最も高い角度から光が差します。紫外線による熱も強く伴います。
西は、午後から日暮れまで低い角度から光が差します。色温度は低い(オレンジ色寄りの光)です。
北の光は天空光と呼ばれ、一年中安定して穏やかな光が得れます。
学校では、屋根に付ける天窓は北側につけなさいと教わります。

【家を通る風について】
風は川の水と同じです。
風の量というのは、私たちの家の窓の数だとか大きさだとかには関係なく地球規模で吹いています。
私たちにできるのは、地球上を吹いてきてたまたま家の近くを通った風をどのくらい「取り込んで通過させるか」という事だけです。
たくさん取り込みたいならまず入り口を大きくする事が重要になります。
風を吸い込む(通り道をつくる)ために出口となる窓は必要ですがそのサイズは大きくても小さくても家の中を通る風の量は変わりません。
入り口からどれだけ入ってきたかで量はすでに決まっています。
なので、出口は小さい方が風の速度はあがり、体感温度は下がります。
ホースで水を撒くときに先端を潰すと水の勢いが増すのと一緒です。でも蛇口をひねらない限り水の量は変わりませんよね。
もうちょっと言えば、南側は大きくて北側は小さければ、夏の南東風は良く通り、逆に冬の北風は遮る事ができ、同時に、南からの暖かさは大きな窓から家の中に最大限取り込み、冬の寒さは小さい窓(大きな壁)で最小限に抑えることができます。
日本古来の民家などを見ているとそうなっている事が分かります。
つくづく昔の人は自然環境を良く捉えていたんですね。
現代の様に、電気やガスで冷暖房機器を使えばなんとかなるわけでもなかったので、窓の付け方を1歩間違えると命に関わる真剣さもあったからなおさらだと思います。
窓の大きな役割である光と風を例に出しましたが、窓は効果的に設置しなければ1ヶ所あたり数万円~数十万円のお金をドブに捨てているようなものです。
しかも、窓が多いほど家の強度は落ち、断熱性能も落ちます。
お金をかけて住み辛くしたり家の寿命を縮めているとしたら。。悔やんでも悔やみきれませんよね。
家に対する風や光の話はここでは書ききれないほど多くあります。
例えば、東面と西面に窓があった場合に、どちらの窓も風向きに対して開ける(どちらも入口になる)よりも、片方は風向きに素直に開けてもう片方は逆向きに開ける(片方が入口になり、もう片方が出口になる)方が、風の量が5倍くらいになったり、
さらには屋根の形が、真ん中が一番高い三角よりも片方に向かって上がっていく片流れの方が換気の量が多くなったり、
吹き抜けが有るのと無いのとでは、これもまた4~5倍、風の抜ける量が変わったりという実験データがあります。
詳しく話しだすと長くなるので続きはまたの機会に。
家の要素は風だけではないのでこれが全てでは決して無いですが、少なくとも、家なら家、教会なら教会にとっての大切な原理原則を総合的にまとめ、決してコストを増やしていく事ではないのが「デザイン」で、安藤さんの光の十字架のような事がまさに「デザイン力」です。
どんなにお金をつぎ込んでもあのデザインを超える事はできません。
太陽の光はお金では買えませんから。
皆さんもそんな目で、家のデザインを見てみて下さい。
私たちもデザインのプロとしてそこは誰にも負けられません。たとえ相手が安藤さんでもね!笑

 

出張版☆家づくりカフェ08 ~普段木の家~

こんにちは!白岩です。

 

いよいよ冬が本格化してきましたね。
日に日に寒くなって来ました。

 

寒いのは嫌ですが、冬はオシャレを楽しめる季節ですよね♪

 

女の子が1年で一番オシャレする日 No.1 はクリスマスイブなんても言われてるようです。

 

さて、皆さんはどんな服装が好きですか?

 

「オシャレな普段着の家」

 

家づくりが始まると、第一回目の打ち合わせは「ヒアリング」と言って、建て主さんの色々な夢、希望、要望をお聞きする回なのですが、私がその時に必ずと言っていいほどお聞きする事があります。

 

「好きな服装や、よく見る雑誌は何ですか?」

 

好きな車とかアクセサリーとかはあまり聞きません。

 

高額な買い物には、純粋な好み以外の諸事情が含まれやすいからです。

 

その点、服装って社会的地位とか収入の高い低いとかなんて関係なく、老若男女それぞれの趣味嗜好で誰でも楽しめるため、最も素の好みが反映すると思うからです。

 

もちろん仕事用やよそ行きの服装ではなく、休日のお出かけ用の服装です☆

 

私たちが提案する「家」をそれに置き換えてみますと、、、

 

「オシャレな普段着の家」

 

になります。

 

以前、ジャンル別に例えてみた事があります。

 

①シャネルやグッチなど誰もが知っている有名ブランド品         = 大手ハウスメーカー

 

②着物や袴のような伝統行事的服装                   = 寺社仏閣的な伝統技術を得意とする「匠」系の工務店

 

③高級ブティック系の独自ファッション                 = デザイン系設計事務所

 

④ユニクロのような大量生産品                     = ローコスト系ビルダー

 

⑤大規模ではないが1つ1つ丁寧に吟味していくこだわりセレクトショップ = こだわり系地域工務店 (シムラ)

 

名前にお金を払わないといけない高級ブランド品ではなく、寺社仏閣のような高級技術料金がかかる伝統工芸品でもない。

 

かと言って、一生モノの家がユニクロやH&Mのような大量生産品ではちょっと頼りない。

 

品質にこだわり、デザインにこだわり、着心地にこだわった、中の上~上の下くらいの価格帯の家。

 

ブランドの看板やCM費、有名人を起用した広告宣伝費にコストを取られるのではなく、品質とデザインと住みやすさにコストを費やせる、こだわりセレクトショップのような家。

 

私の場合は、「自分や兄弟、友達の家を造りたい」と思ったのが始まりでした。

 

そう考えると、シャネルやグッチなんてとても買えないし、ブランドの看板に興味もない。

 

自然素材や木の家で建てたいけれど、神社やお寺を造る技術で造られた一点モノの高級な伝統工芸品もとても買えないし、人生で数回の特別な行事にしか使えない。

 

毎日を過ごす家は肩ひじ張らずに素で居れて、型崩れとか気にせずに寝転がれて、汚れても洗えばいいやっていう普段着のようでありたい。

 

洋服だろうが和服だろうが、自分なりに良い意味でドレスダウンさせたお気に入りの一着。

 

ちょっと頑張れば多くの人が買える、オシャレなセレクトショップのような家づくりが良いと思っています。

 

私は昔から、代官山のハリウッドランチマーケットが大好きです☆

 

皆さんの好きな服装やショップも、ぜひ教えて下さいね♪

 

 

出張版☆家づくりカフェ07~三角コーナー~

 

こんにちは!育メン予備軍の白岩です。

 

今日は私が愛用しているお役立ちグッズをご紹介します☆

 

「さんかくコーナー袋~自立式~」(ドラえもん風に)

 

 

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三角コーナーって、毎日毎日汚れますよね。。

 

しかも生ごみの汚れだから気分も悪い。。。

 

なので私は一日分シンクの角にためておく事が嫌で、水切りタイプのビニル袋に入れて毎回ごと捨てていました。

 

でも、あのビニル袋はヘタ~ってなっちゃうのでこれまた使いづらい。。。(>_<)

 

そして私はついに見つけたのです!

 

毎回捨てれて汚れず、水がしっかり切れて、「自立する」袋を!!( ̄ー+ ̄)ドヤッ

 

毎回ドラッグストアで50枚300円くらいで買っていたのですが、最近ついに100円ショップで見つけました☆

 

(私じゃなくカミさんが)

 

次は、ヒモが付いていて縛れるタイプを探してます☆

 

知っている方いましたら教えて下さ~い(^▽^)/

 

ドラえもんと言えば、、、

 

来春、「通り抜けフープ」のあるお家が完成します(^_-)v

 

お楽しみに♪

 

 

出張版☆家づくりカフェ06~風のデザイン~

こんにちは!空間クリエイターの白岩です。

 

東京は昨日の午後くらいから一気に冷え込んで来ましたね。北風が身に沁みます。。。

 

という事で、(ちょっと強引ですが。。) 今日ののテーマは「」です。

 

いつの世も、家の快適性の重要なポイントは「」と「」ですよね。

 

でも子供なんかに「風って何?」って聞かれると以外と説明が難しくないですか?笑

 

風を辞書で引いてみると、「空気が広い範囲を流れ動く現象」とか「人間に知覚される程度の速さを持った空気の流れ」とかって書いてあります。

 

さすが辞書、お固い!まるで、公共建築物の設計要綱のようです。笑

 

子供にも分かるように言えば、ようは「空気の流れ」ですよね。

 

風には大きく分けて、小さい風、中くらいの風、大きな風、の3つがあります。

 

それぞれを簡単に説明しますと、

 

①小さな風   : ちょっとした温度差や気圧差が生み出す風。

すきま風、換気扇やクーラーで生じる風、など

 

②中くらいの風 : 私たちが通常「風」と呼んでいるのはこの分類です。

季節風(夏の南東風や冬の北西風)、海風陸風(昼は海から陸へ、夜は陸から海へふく風)、谷風山風(昼は谷から山へ、夜は山から谷へふく風)

 

③大きな風   : 地球規模でふく風

偏西風(地球の中緯度付近を西方向へふいている風)、貿易風(赤道付近を東方向へふいている風)

 

家や建築物の設計に最も関わるのは②の「中くらいの風」ではあるのですが、この風はあくまで日本地図レベルでの話。

 

私たちの生活レベルで考えると、この風の流れをビルや家などの建築物や木々が変化させます。

 

そのため、私たち設計者はまずこの中くらいの風を意識しつつ、実際の「その場所特有の風の流れ」を掴みたいがために、「実際の計画地を見てからでないとご提案はできません」などとちょっぴり生意気な事を言います。笑

 

でも、本当に敷地ごとに変わるんです。どうかご理解下さいませ。m(_ _)m

 

以前、東京駅前にある丸の内ビルディングの計画に参加していた時はスーパーコンピューターによる綿密な気流解析シュミレーションをしました。

 

あれだけの構造物が連立していますから、皆さんもご経験あるかも知れませんが、ビル風がものすごいんですね。

 

下手するとそのビルが建ってしまったがために年中台風状態になりかねないわけです。

 

まあ、そんなことは何百億円のプロジェクトだからできるわけで、一般の住宅ではとてもできません。(する必要もありません)

 

その代わり、住宅には住宅規模の風の計り方がちゃんとあるんですね。

 

これは、私がよく愛用している風向と風速が計れるアイテムです。
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一般的な風速計は風の速度しか測れないのですが、これはスマートフォンに設置しアプリで測定できるため、スマホのコンパス機能を使って「風の方位」もかなり正確に測れるスグレモノです☆

 

昔は、バカでかい鳥の形をした風向器を持ち歩かされ、いちいち組み立てて、くるくる回り始めるのを待って、それの下に紙を敷いて、コンパスを置いて、垂直器を立てて、アナログすぎて所詮正確じゃない風向きを何度も何度も記録させられて、平均値を取って、、みたいな事を”やらされて”ましたから、もうスマホ様様です。笑

 

そんなこんなで、「現代技術」を利用する事で、陽や風など昔も今も変わらない「原理原則」をより有効に皆さんへお届けできるわけですね。

 

これも「温故知新」です。

 

目に見えやすい大工技術などだけでなく、設計技術や空間デザインにも「温故知新」はしっかりとあるわけです。

 

「温故知新の設計・デザイン」

 

大切にしていきたいと思います☆

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