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設計者のつぶやき | 健幸工房シムラ|自然素材で建てる自由設計の家。青梅市、あきる野市、八王子市、立川市の周辺エリア対応 注文住宅・リノベーション - Part 2

新しい住まいの完成!

 

今日はまた一つ新しいお家の引渡し式がありました。
打ち合わせで初めてお会いした時はまだ上のお姉ちゃんが赤ちゃんで。
それが今は弟くんが増え、すっかりお姉ちゃんでした☆
土地探しから設計打合せ、そして工事。。家づくりにかける月日の長さを感じる瞬間です。

 

 

でもやっぱり、一生住む家だから。
子供たちに継いで行って欲しい家だから。
じっくり時間をかけて丁寧に。

 

 

そしてそれと同じだけ、関わる人の願いや想いが蓄積していくものだといつも感じながら家づくりをしています。

 

なんて思い出にひたっていたら、お客さんから逆プレゼントが!!
限定品の日本酒とともに添えられていたのは、便箋4枚にも及ぶお手紙。。

 

 

勝手にお手紙の中の一文を拝借します。笑
「建売のお家は、出来上がっている家に自分たちの生活を合わせていくものに対し、注文のお家は自分たちの生活に合わせて家を造り上げていくのだなと思いました。そういったところも、注文(住宅)にして良かったなと思います」

 

Nさ~ん!!この週末はボク、この日本酒飲みながら泣いちゃいそうです~。。笑

 

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家づくりカフェ21 ~家の材料~

 

こんにちは!白岩です。

 

春野菜が美味しい季節になってきましたね。天ぷらとかもう最高☆

 

私は鎌倉が好きで良く行くので鎌倉野菜が楽しみの一つです。

 

という事で、今回のテーマは「素材」 家を構成する「材料」についてです。

 

家を構成する材料には様々な物があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

 

 

「全ての物には必ずメリットとデメリットがある」

 

 

まずこの事がとっても重要です。

 

そして、見方や価値観によってどのメリットを選び、どのデメリットを受け入れるか。人それぞれで選択が変わってきます。

 

そして私たちは、数ある材料の中から総合的に見て「現在の時点でベスト、そしてあなたにとってベスト」だと思う材料をオススメしています。

 

ここでやっかいなのは、オススメの材料は会社によって変わるという事です。

 

その会社が「何を提供したいか」によってオススメする材料が変わるのですが、

気を付けないといけないのが「提供したい物=良いと思う物」とは限らないという事です。

 

家を少しでも安くたくさん売りたいと思う会社は単純に安い物をオススメしますし、家を早く造ってたくさん売りたいと思う会社は早く作れる材料をオススメします。

 

 

複数の会社に回ってみた経験がある方は分かると思いますが、会社によってオススメする材料が違うのはそのためです。

建築には正解が無いがゆえに、それぞれの都合や思惑でオススメしたい物が変わるのです。

 

もちろん、全ての会社が会社の都合だけでオススメする材料を決めているわけではありせん。例えば、弊社シムラであれば、「自然素材の健康材料」が大きな選択基準の一つになっています。

 

最初にお伝えした通り、材料は野菜と同じような物ですから、素材で味(性能や内容)が決まります。

 

材料の果たすべき最低限の役割は、「そこに住む人の健康と快適性です」なので、「素材としての素性と材料としての能力」を満たせない物はどんなに安くても私たちはオススメしません。

 

「安かろう悪かろう」な家であればその辺にたくさん売っていますので、そもそも注文住宅でお金と時間をかけて造る意味がないと考えるからです。

 

しかし、皆さんが数ある材料(選択肢)の良し悪しを全て見極めるのは不可能に近いと思います。

そんな時は私たちに何でも聞いて下さい。

 

例えば私が、医者が処方した薬の良し悪しや成分の違いがちんぷんかんぷんのように、専門職の専門知識はその道の専門家でないと到底分かりません。

 

それでも現代はインターネットで相当調べられるようになりましたが、今度は情報がありすぎて、どの情報が正解か分からなくなったり、その部分だけで検索した結果「良い物」だと思っても、トータルで見た場合のアンバランスな副作用やその隣にある物への悪影響までは検索しきれません。

 

分かりやすい例が「断熱材」です。
高断熱が当たり前の現代において、数々の高性能な材料が選択肢としてありますが、当然ながらメーカーが明記しているのは「その物の性能のみ」ですよね。
「材料」としてはたとえ世界最高レベルの断熱材だとしても、隙間が1センチもできてしまえば「家の断熱性能」としてはほとんどゼロになってしまったり、隣りに接する材料によっては腐ってしまったりするわけです。

 

家は部分の集合で成り立っていると同時に、全体のバランスで成立しているんです。

 

私は、家や建築物は人間の身体ほど複雑ではないですがそれに似ていると考えてまして、例えばこの断熱材の話も、歯並びが悪いと肩が凝るだとか、内臓が悪いと足の裏が痛いとかという事と一緒だと考えています。

 

長くなるので今日ここでは詳しく書きませんが、さらに言えば、人間でいう「心」の面に該当するものが建築にもあります。心身の「身」が建物を実際に構成する「材料」や「構造」であるとしたら、「心」は「デザイン」や「居心地」がそれにあたります。

それが無くても「物としての家」としては成立しますが、別にそこに住む理由はない。別にそこでなくても良い。つまり、せっかく大金かけて造る意味がない。みたいな事ですね。

 

話を戻して、、、

 

断熱材一つ取ってもここでは書ききれないほどの選択肢と、それと同じ数だけメリットとデメリットがあり、選ぶ物によって屋根や壁や床などその他の部分にも関わってきます。

 

もし詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、毎月1回開催しています無料セミナー「家づくりカフェ」で何でもお答えします。

 

私が国土交通省や日本建築学会、建築家協会などの各公的機関や、実際の仕事を通して学んできた事、見てきた事、起こった事、など確かな情報のみお伝えできますし、おそらく国内に存在するほとんど全ての材料についてメリット・デメリットをお答えできると思いますので(^_^)

 

 

ご予約はこちらまで↓
健康工房シムラ 

 042-533-6917
 school@sumitai-ie.jp

 

家づくりカフェ 今後の日程

4/21(木) 10:30~12:00 @モデルハウス杜
5/26(金) 10:30~12:00 @モデルハウス杜

 

 

最後にもう一度。

材料をはじめ構造もコストも間取りもデザインも、家づくりの際の全ての選択肢に共通して言える事は、

 

「全ての選択肢には例外なくメリットと共にデメリットも必ず存在する」

 

という事です。

 

メリットしか無い材料なんて存在しません。そんな物があればみんなそれを使います。なので、オススメする材料のメリットしか言わない会社。これしか無いというような言い方をする人。は信用できないので、まず最初に選択肢から外した方が良いというのが、私からのまず基本となるアドバイスです(^_^)v

 

では今日はこの辺で。

 

家づくりカフェ 番外編 ~6年目の3.11~

こんにちは!白岩です。

 

今日は3月11日。

 

東日本大震災から丸6年が経ちました。

 

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出典:岩手放送「大津波の記録」

 

 

映画かと思った、あの時見た映像。

 

あの時の衝撃は今でも忘れられません。

 

自分たちが日々造っていた建築の無力さを思い知らされたあの日。

 

それからしばらくは設計もデザインも手に付きませんでした。

 

建築家を目指すのを辞めようとすら思ったあの時。

 

私を再び建築の世界に引き戻してくれたのは、その時に担当していた保育園の計画でした。

 

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北海道 東神楽町 東聖花の森保育園

 

 

前回の家づくりカフェで、建築が与えられる希望の力についてお話ししましたが、私自身、子どもたちの未来を創る建築空間に希望を与えられたんです。

 

フェイスブックをやり始めたのもこの時です。

 

電話やメールが全然つながらなかったあの時、フェイズブックが最も有効な通信手段と聞いて登録し、それから地元(福島)の友達たちとも連絡が取れ、日本中、世界中から色んな情報を得る事ができるようになりました。

 

 

文章を書き始めたのもこの時です。

 

直接会って話す事で伝えられる熱量には及びませんが、一生かけても伝えきれないほどの人々に一瞬で伝えられる言葉の力と言葉の責任。

 

その文章の力で、仕事の幅も、人との出会いも、活動の可能性も、はるかに広がりました。

 

 

色んな意味で私のターニングポイントとなったあの出来事。

6年経った今やっと、目をそむけずに感謝できるようになりました。

 

 

そう言えば、弊社自慢の地域コミュニティ型モデルハウス「杜」のコンセプトや空間も、実は震災がきっかけで生み出せたデザインなんです。

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遊具のような家。

地域と繋がり街の未来に貢献する家。

そして、子どもの未来を育む家。

 

なんか、子どもの事を考えた建築に助けられてばかりです。笑

 

これからも「子ども=未来」と捉え、未来に向かう建築空間をデザインしていこうと改めて思った、2017年3月11日でした。

 

 

 

家づくりカフェ20 空間のチカラ3~希望~

 

こんにちは!白岩です。

 

空間のチカラというテーマでの3部作。

 

ラストは「希望」です。

 

今までの2つは、「付加価値」と「課題解決力」設計士や空間デザイナーとしての技や力量に関わる部分でしたが、最後の一つは根本的な素質の部分。「感性」に関わってくる部分です。

 

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第二次世界大戦で焼け野原になった日本。

 

今の恵まれた時代からは想像もつかない、生きるだけで精一杯だった時代。

 

私の父たちはそんな時代に生まれました。

 

そしてそんな時代に建ち、人々に未来への希望を与え続けた建築物があります。

私の最も尊敬する建築。

 

東京タワー です。

 

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出典「シリーズ戦後70年/建設通信新聞」

 

「昭和33年(1958年)に完成した東京タワー、そしてその6年後1964年に開催された東京オリンピックは、戦後の焼け野原から立ち上がってきた日本人をさらに奮い立たせた、日本の復興と先進国への高度成長時代の象徴で、日本中の人々に当時の辛い状況を乗り切る勇気と、未来への希望を見せてくれた」

と言います。

 

恵まれた時代に生まれた私には、当時の人々の気持ちには、想像ですら及びませんが、「明日への希望」みたいなものが無いと、今日を生きることすら苦しい状況だったのだと思います。

 

人に生きる力を与えた建築である東京タワー。

そんな建築、もうこの先には現れないのではないかと思うほどです。

ただ、未来への希望という事であれば、今の時代も建築や空間にできる事は多くあると思います。

 

それは個人の家でも一緒です。

自分はもちろん、家族や子供たちの未来が思い描けないような家を造る理由は無いと思います。

そういう根本的な「家の意味」に比べたら、その他の色んな数値だとか設備だとかなんてどうでもよくなってくるほどに。

 

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高度成長期を終え新しい時代に入り、次なる過渡期の日本。

そして、3年後の2020年に再び巡ってくる東京オリンピック。

今この時代に生きる建築家である私たちに何ができるのか試されている気もします。

 

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1964年の東京オリンピックの目玉「代々木第一体育館」

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2020年の東京オリンピックの中心「新国立競技場」

 

 

 

戦後72年目。

 

ものすごいスピードで立て直してくださった日本の先輩たちの想いと願い、自分たちと子供や孫たちの未来への希望と願い。

 

バトンをどう受け継ぎ、次の時代へどう託すか。

 

やはり行きつくのは温故知新。「伝統と革新」です。

 

それが家でも、お店でもやはり同じです。

 

自分に誇れ、子や孫の未来を創る我が家。

 

街に誇れ、商売繁盛につながるお店。

 

世界に誇れ、日本の未来を描く建築空間。

 

そんな建築・空間をお届けしていきます。

 

 

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温故知新のインテリアショップ。その名も「温故知新」

 

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福岡県有形文化財 旧戸島家住宅

 

家づくりカフェ19 ~空間のチカラ2~

こんにちは!白岩です。

 

今日は「空間のチカラ2」という事で前回に続き、ワクワクできるような空間をご紹介します。

 

前回は空間のチカラを空間の付加価値と捉えてご紹介しました。

 

今日はもう一つの空間のチカラ。

 

空間による”課題解決力”について、いくつかの事例を交えながらお伝えしたいと思います。

 

 

①マンションへ新たな商品価値を

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このマンションはミュージションと呼ばれる、今やあちこちに建っている楽器OKのマンションシリーズです。

私も何棟かお手伝いさせて頂きました。

その内の一つに、都内の線路沿いで騒音がひっきりなしにすさまじく、借り手が全くいない廃業寸前のマンションがありました。

皆、どうやって騒音を軽減するか考えますよね。

皆当たり前に騒音を「否定」してしまうんです。これだとまず成功には辿りつかないですね。多分、何事も。

でも視点を少し変えて、騒音を「肯定」してみたら答えが見えたんです。

騒音を逆手に取って、演奏OK!楽器OK!の音楽家のためのマンションにしました。

すると、家賃は周辺相場の1.3~1.5倍にもかかわらず、今でも空き待ちの絶えないマンションとなりました。

 

 

②1本の桜の木からはじまった家づくり

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この家は、敷地の隣が東京都の管理する緑道で、1本の桜の木が植えられていました。

建て主さんと敷地を見に行って、その場で僕が桜が目の前になるようなリビングの大開口窓をスケッチして提案し、その場ですぐ不動産屋さんに電話してここに決まりました。笑

敷地としては、旗竿敷地と呼ばれる奥が袋小路になっている扱いづらい敷地で、手前の整形の敷地よりも2百万円くらいも安かったんです。どう考えてもこっちの敷地の方が環境が良いのに。

机上で決まった金額はあてにならないなと思いましたね。建て主さんとは、しめしめって笑い合いましたが。笑

ほんとにリビングとキッチンからのこの窓の風景以外何も決まってないのにはじまった家づくりです。

チラシの裏に1分で描いたスケッチ1枚で設計依頼してもらえるなんて、僕もついに巨匠の仲間入りか!なんて思ったら、そんなミラクルはこれっきりですね。笑

 

 

③洞窟カフェ

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これは私ではなく、私の師による設計の喫茶店です。

吉祥寺サンロードにある、

「くぐつ草」

http://www.kugutsusou.info/

数々のメディアで紹介されている有名店です。

 

雰囲気のあるアプローチを地下に下りて行き、扉を開けるとそこには、、、

まるでジブリの世界のような、素敵な空間があります。

モルタルを塗った天井と壁を、固まる前に皆で徹夜でトンカチで叩いて自然界の洞窟のような空間を造ったと思い出話を聞いたことがあります。

建て主さん、設計者、施工者、関係者、みんなで共同作業して造り上げたこの空間は35年経った今でも行列の絶えないお店であり続けています。

それは空間のチカラです。

それと、やっぱり味も最高でして、ここのコーヒーとカレーは絶品です!ぜひ一度ご賞味下さい☆

 

では、今日はこの辺で。

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