【イロドリ】どこか懐かしくも新しい和の空間
イロドリ仕様のF様邸
「古い和風ではなく、ファッション的な軽すぎる和モダンでもない。どこか懐かしくも新しい和の空間を」
建て主のF様が一貫して求めていた空間イメージです。
<外観>
F様邸のこだわり所
<[適材適色]全体的な空間の色合い>
空間の全体容積の割に多数の色を用いています。
何度もサンプルを組み合わせながら、色のバランスを確認しました。
その甲斐あって多色を用いながらも色同士がぶつかり合う事なく
調和してくれていると思います。
1階リビングは柱一本の構造ならではの大空間。
小上がりの壁の色と畳の色もさりげなく調和された落ち着いた空間です。
さらにネタばらししますと、1階~階段~2階と、徐々に色味をライト色からダーク色へとグラデーションさせています。
動の空間である1階から静の空間である2階へ行く間に、カラーによる空間変化ストーリーを狙いました。
<長~いリビングカウンター>
ご主人がPC、その横でお子さんが宿題、そのまた横で奥さまが読書。家族みんなで使える長さです。
<小上がりタタミスペース>
普段はリビングの一角にあるタタミコーナーとして、お子さんのホビールームやお昼寝部屋として。
壁の中に隠れている4枚の引き戸を閉め切ればご両親やご友人が来た時の寝室になります。
<立体収納>
収納スペースの上部はタタミ部屋から、下部はリビングからと2方向から立体的に使える収納。
しかも階段下のデッドスペースを有効利用しています。
シナという木板材で全て造る事で空間をやさしく引き締めています。
<和デザイン寝室>
ご主人お好みの寝室に仕上がりました。
墨色の和紙クロスを1面にアクセントとして用い、
窓には同じ墨色和紙のプリーツスクリーンを合わせました。
窓から光が入ると、和紙の素材がまた違った表情を見せてくれます。
昼の表情と夜の表情を持つ寝室デザインです。
<書斎>
寝室から奥のWICへ行く途中に設けた書斎。
ここも色合いにこだわり、
持ち物や使い方に合わせて収納を造ったり壁を凹ませたりしています。
一息付きたい時は隣り合わせのインナーバルコニ―で
夕涼みやコーヒーブレイクなどの心地良い時間を過ごせます。
<インナーバルコニー>
寝室、書斎、WICの3方から入れるインナーバルコニー。
四季を感じながら、縁側的に使って夕涼みををしたり、
椅子を置いてコーヒーを飲んだり読書をしたり。
家の中で一番陽当たりと風通しの良い場所なので、
洗濯物干しはもちろんお子さんと家族みんなの日向ぼっこルームにも。
<WIC>
洗濯物干し場(インナーバルコニー)のすぐ隣に設け、
洗濯動線の合理化を考えました。
<2階ファミリースペース>
梁あらわしの勾配天井。
建物の高さを変えずにそのまま天井を高くでき、
木の質感をそのまま活かせます。
——設計士の白岩より——————
打ち合わせは、毎回とても楽しかったです。
直接的な家の話以外にもたくさんお話しました。
時には、弊社のカフェ、杜(小作駅前モデルハウス)でビールを飲みながら。
外観の色を決める時は、家の写真とかではなく壺をみながら、この渋いグラデーションの感じ!とか。笑
私の立場を考慮してくれながら、礼儀みたいな一線をお気遣い頂いているのを感じ恐縮しつつも、友人のようにいつもざっくばらんにお話し頂けた事がとても印象に残っています。なんだか、設計期間中の事を思い出すせば出すほど助けられていたなと思うばかりです(>_<)