出張版☆家づくり図書館~住宅4.0~
こんにちは!空間クリエイターの白岩です。
来週末、4/16-17 新しい住宅の完成見学会を行います!
~ 一つ屋根の下で ~
見学会の広告のために、建て主のWさんの事や今までの打ち合わせの事を思い出しながらスケッチパースを描いていたら、幼い頃に見ていた「一つ屋根の下で」というドラマが頭をよぎりました。
で、チューリップの「サボテンの花」が頭の中をぐーるぐる。笑
この家は屋根が大きなテーマでした。
初めて敷地を見た時、周りにも住宅が点在する閑静な住宅地、それも割と古くからある家が多かったので、周りとの景観の調和をまず考えました。それと同時に、謙虚さと内なる強さを併せ持つ、日本の心。武士道のような家が良いのではないかと直感しました。
それは、若いけれどどこか古風な所も感じる施主のWさん夫婦に対する私の印象でもあります。
「新しい空間だけど、どこかレトロな風情を感じれる、心安らぐ家にしたい」
そんなWさん夫婦の想いとも相まって、打ち合わせはとても楽しく進みました。
そして現れたのが、日本の寺社仏閣にも通ずる、できるだけ建物の高さを低く抑えつつも、しっかりと内を守るゆるぎない屋根を持つ家の姿でした。
それはまさに、周りに配慮し謙虚な心を持ちながらも、誰よりも強く大切な人を守るという、
日本文化の美意識、日本人のアイデンティティそのものです。
日本人の、日本人による、日本の家
話はちょっと飛びますが、、
アメリカの有名な経済学者、フィリップ・コトラー氏がマーケティングについてこんな定義をしています。
マーケティング1.0:製品中心主義(Mind)
マーケティング2.0:消費者志向(Heart)
マーケティング3.0:価値主導(Spirit)
マーケティング4.0:自己実現(Self-Actualization)
同じ世の中の事ですから当然ですが、これを最初に見た時は驚きました。
現在の住宅業界にもまさに当てはまるからです。
住宅産業で言うと、
住宅1.0 :大量生産ハウスメーカー時代
住宅2.0 :個性的な注文住宅時代
住宅3.0 :暮らし提案住宅時代
住宅4.0 :これからの住宅
1.0、2.0は時代遅れ。
現在は、3.0が主戦場の住宅戦国時代です。
でも、、、私は4.0をずっと目指してきました。
住宅4.0
それは、理屈や理論を超えた「心の在り方」だと感じています。
自己実現。
大量生産の工場都合でもない、
建築家の芸術作品でもない、
お客さんのYESマンでもない、
性能でも、デザインでもない、
ただ「好き」な家。
多数決のモノサシではない、
既成概念にも捉われない、
「わたし」の正直な家。
その家の創り方は、「プロフェッショナルが導きあなたが見つける家づくり」という事の先にあるのかなと考えています。
なんとなく、この家はそんな家に近づけたかなと自負しています。
どうでしょう?Wさん。笑
引っ越したら、美味い酒でも飲みながら、ホンネ 聞かせてくださいね☆