家づくりカフェ23 ~Oさん家族と愛犬のあいだ~
こんにちは!設計士の白岩です。
今週末 5/20(土)-21(日)に、
カッココチイイ家 の完成見学会があります!!
日頃、設計という仕事をしていると、建築の設計って、何かと何かのあいだをデザインすることだと感じます。この「あいだ」ってのが空間ってやつなのかも知れません。
美術館なら人と美術品のあいだ。
コミュニティセンターなら人と街のあいだ。
そして家なら、住む人と暮らしの要素のあいだ。
このお宅は、家族のような愛犬とOさん夫婦とのあいだをデザインしています。
例えば分かりやすいのが土間。
初めて見る人はきっと誰もがその大きさに驚くはず。
大きさと言うか、割り合いですかね。
なにしろリビングが、床より土間の部分の方が多いですから。笑
そして細かい所で言えば、通常とは逆に付けられた鍵。どこの事かは、ぜひ探してみて下さい。笑
さて、ここまでは、暮らし(ソフト)の話。
家そのもの(ハード)の専門的な話しもちゃんとしないと怒られますね。笑
ハード面で言えばこの家は、「住む人と建てる場所のあいだ」を設計しています。
住む人の快適性や心地よさを造りだすこの場所に吹く風の流れや陽の当たり具合い、気温や湿度。。。
断熱性能とか耐震性能とかが叫ばれて久しいですが、あれは、現代日本の家の大半を占めてしまった「早い!安い!美味い?」の、粗悪な工場生産型住宅に対する、遅すぎる規制なんです。
なので、元々そんな家づくりをしていない我々専門家にしてみれば、何を今さらって話しなんです。笑
その場所の状況に素直に、日本という気候の原理原則に素直に、そして、人の感性や感覚に素直に、空間を具現化すれば、必然的に快適な家はつくれるのです。
結果、この家もいつも通りに造ったら現代日本の最高ランクの性能になりました。でも、そんなものはたかだかここ数年のあいだに人が後付けしたもの。
政治家のように(笑)簡単に基準が変わってしまう頼りない指標なので、あくまで性能を「確認」する一つの目安と考えるべきかなと思います。
もしかしたら、10年後には今の理論が、やっぱり間違ってましたー。なんて事になるかも知れません。本当に。
なにしろ、今では毒の塊みたいな扱いを受けているアスベストだって、世に出た当時は夢の素材だともてはやされてたんですから。。
なにはともあれ、大事なのは自分たちがどう感じるかということなんです。
家に住むのは人。家は人のための建築。
ならば、その家の快適性や性能を最後に決めるのは人です。人の五感です。ただ数値で測るだけの機械ではない。
ぜひ、見て、触って、感じて、ざっくばらんな感想を言ってみて下さい。
何かで見た事、どこかで聞いた事に流されず、自分の好きな所、嫌いな所を素直に考えてみて下さい。
みんながみんな、同じものを良いと感じるわけがないんです。
そして、わたしたちがお手伝いしそれを具現化できたその先に、皆さんそれぞれの家があるんだと思います^_^