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出張版☆家づくり図書館24 ~ 木の居住空間 ~

こんにちは!空間クリエイターの白岩です。

 

リオ五輪が終わり、我が国の東京五輪のメインスタジアムも年内にもついに着工するそうです。色々ありましたが。。。

コンペに勝った人も負けた人もよく知っている大先輩ですが、負けた方の人は私の師の師なので、ちょっと悔しい気持ちです。。苦笑
さて、そんなメインスタジアムもそうですが、建築には様々な造り方があります。

 

日本で最もポピュラーな木造。

 

ヨーロッパの歴史である組積増(石やレンガ積み)

 

大規模建築に用いられる鉄筋コンクリート造(RC造)に、高層建築に用いられる鉄骨造(S造)、それらを組み合わせたSRC造に、

 

さらなる超高層建築に対応できるコンクリート充填鋼管構造(CFT造)など、細かく分類すればもっともっとあります。

 

建築とは、用途、規模、内容、求められる空間などによってそれらを選定し、あるいは一つの建築の中において適材適所で複数の構造を使い分ける事で計画、構築されていきます。

 

戸建住宅、カフェ、事務所ビル、保育園、小中学校、高校、大学、商業施設、体育館、美術館、温泉施設、ホテル、アパート、マンション、公園、駅、スカイツリー、、、、

 

今まで、あらゆる建築に一通り何らかのカタチで関わってきました。

 

これだけ多岐に渡る建築群ですから、プロジェクトリーダー、設計担当者、見習い弟子、空間デザイナー、デザン顧問、アートディレクター、インテリアデザイン、設備設計者、照明計画、など関わり方は様々でしたが、この目で、この体で、自分の感性で、建築というものの真実を体感したく、時にはアポ無しでいきなりおしかけて。。笑
でも散々、師匠たちに迷惑をかけたおかげで、雑誌を見たりや見学するだけでは得られない、建築への感性をなんとなく得る事ができました。

 

 

その中で、「住宅」という用途において、ここ「日本」で建てる場合に最も適した構造体は、「木造」もしくは「RC+木造」であると断言できます。
RC+木造というのは、1階部分を強固なRCで造り、車庫や倉庫、アトリエや水回りなど居住空間ではない用途に用い、2階以上の居住空間部分に軽く断熱性能や空間の質など
居住性を高められる木造でつくる手法です。
故・吉村順三さんの歴史に残る名作、軽井沢の山荘が良い例ですね。

 

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話は戻って、、、
人間の居住空間は「木質」が最適です。
湿気の気候風土であるこの国、日本においての最適な建築構造は「木造」である事を日本の建築文化が証明しています。
自然物である生きた人間の私たちには、同じ自然物である木をはじめとする「自然素材」が最適合素材です。
林野庁が面白い研究データを発表しています。
・木材は、人の生理面や心理面に良い影響を与えることが知られています。例えば、特別養護老人ホームでの調査によると、木材を多く使用している施設では、インフルエンザにかかったり、転んで骨折をしたりする入居者が少ないという結果が出ています。
マウスを使った実験では、木製の飼育箱で生活するマウスの方が、金属やコンクリートの飼育箱より生存率が高い結果がでています。体重の変化を見ても同様です
・木材は、無数の細胞からなり、そのひとつひとつに熱を伝えにくい空気を含んでいるため、コンクリートなどに比べ高い断熱性をもっています。木材、ビニールタイル、コンクリートを床材にして、足の甲の皮膚の温度変化を測定すると、コンクリートがもっとも足が冷え、木材がもっとも冷えなかったという結果が得られています。
・木材は、紫外線をよく吸収するため、木材から反射する光にはほとんど紫外線は含まれません。紫外線の反射が少なければ、目に与える刺激も小さくなることから、木材は目にやさしい材料であるといえます。
・杉の香りは脳活動と自律神経活動を鎮静化し、リラックスした状態をつくり、薄い塗料は無塗装と同様の血圧の変化を示しますが、厚い塗装は金属に近いストレス反応を示します。
・ある小学校で、木製の机と椅子を導入したところ、子ども達が、物事に熱心になった、あくびがあまりでなくなったといった「良い傾向の変化」が多かったという調査結果も出ています。

 

詳しい研究データなどは下記をご覧下さい。

 

林野庁HP -木材は人にやさしい-

 
例えばそれがお店なら、まずは繁盛する空間を造らねばなりません。

 

それが居住性を高める事で叶うお店もあれば、スタイリッシュで無機質なコンクリートの箱にする事で叶うお店もあります。

 

建築にはそれぞれ用途があり、目的があり、適した構成や素材があります。

 

 

そして、それを求める人提供する人の、夢、想い、願いがあります。

 

 

何か一つの考え方に固執するのは間違っているし、木造を肯定して他を否定するわけではありません。
(と言いつつ、コンクリートの建築を追及して世界一にまでなった高名な建築家の前でコンクリートの家を否定して、うるさい!と一喝された事もありましたが。。笑)
実際その人をめちゃくちゃ尊敬しているし、コンクリートや石の重厚な空間も、鉄骨の軽やかで開放的な空間も、大好きです☆
ただ、生きた人間である私たちの毎日の「生活の場」は、どうか木で、自然界の素材で造って下さい。

 

これから成長し、体が出来ていくお子さんがいるならなおさらです。

 

数値には表れない、目には見えない所でも、きっと私たちは「空間の影響」を受けています。

 

友人関係や動物との関係がそうであるように、きっとそんな目には見えないレベルの自然界からの恩恵が、私たちの「心」や「感性」に長い年月をかけて蓄積していくのだと。

 

そして、その事が住宅という建築においては何よりも大切にしなければならないのだと信じて、私は今日もまたペンを握りたいと思います。