出張版☆家づくり図書館 ~その場所に住むということ。とかいなかの家~
こんにちは!空間クリエイターの白岩です。
私たちが普段家の設計をはじめる時、依頼主が誰だろうと予算がいくらだろうと要望が何だろうと、毎回同じように必ず行う事があります。
それは、「敷地を調査し、周辺環境を読み解く」という事です。
なぜかと言いますと、どんな人にも平等に、かつ最も重要な条件として関わってくる要素だからです。
ライフスタイルは変えられます。家族構成も自分の年齢も必ず変わります。
社会も価値観も好みも流行りも持ち物も変わります。
家を考える上での「内的条件」は、変わるし変えられますが、その場所の気候や風土、周辺環境、その場所の歴史、土地の記憶という「外的条件」は変えられません。
そのため、家だろうと美術館だろうと、建築はまず「外から」考えていく事になります。
まずは、ここは日本であるという事
世界的に見ると温帯に位置し、南北に長く、周囲を海で囲まれた日本の気候は、寒暖の差があり比較的高温です。
そして「湿度が高い」という最大の特徴があります。
そのため、日本の建築文化は、寺社仏閣に代表される日本の木造建築は、「湿気とどう向き合うか」という歴史でした。
湿気を読み解いていくと、自然と日本の気候風土や文化に合うカタチが導き出されます。
そしてさらに、ここは東京都青梅市。
青梅、羽村、あきる野といった、ここ西多摩地区は、電車で約1時間ほどで新宿、3~40分ほどで奥多摩と、都心へも別荘地へもアクセスがしやすい恵まれた環境にあります。
都会と田舎のあいだ。
あるいは、日常と非日常のあいだ。
住宅の分類で言えば、住宅と別荘のあいだ。というカタチが、この場所を読み解いた空間ということになると思います。
都会であり田舎でもある。
「とかいなか」の家。と私は呼んでいます。
そんな、とかいなかの家が完成しました。
https://sumitai-ie.jp/2016/05/7113/
「U様邸」
景色を切り取るような深い軒の縁側。
設計は、シムラ設計チームの紅一点 伊藤です。
結構黒いです(笑)
外壁も、縁側のデッキも軒裏も柱も。
でもこの景色を見て、なぜ伊藤が黒にこだわったのかすぐに分かりました。
伊藤はこの1シーンをつくりたかったのだと思います☆☆☆
他にも事例を少し。
「シムラ モデルハウス 紡木2」
ウッドデッキと縁側をミックスさせた、O・MO・TE・NA・SHI の ENGAWA
夏の強い日差しを遮り、冬の柔らかい陽を呼び込む、深い軒
耐震性と開放性、を両立させたメリハリのある窓配置
まさに日本の家です。
「シムラ 小作駅前モデルハウス/カフェ 杜」
木の家づくりから木の暮らしづくりへ をテーマに、くらしのたのしみ を具現化させた家です。
木を愉しむ、暮らしを愉しむ、とかいなかを愉しむ、そんな仕掛けが満載です☆
ぜひ、シムラの創り出す とかいなかの家 を五感で感じ、愉しんで下さい☆